【家族の会】ギャンブル依存症の親が参加してみた【体験談】

【ギャンブル依存症 家族の会】親が参加してみた【体験談】

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こんにちは、KIN(兄)、GIN(弟)の母です。

毎月1回病院の一室でひっそりと交わされるご家族のお話は告白と言おうか、懺悔と言おうか、悲鳴と言おうか、諦念と言おうか、言葉を失うほどの重い真実がありました。何十年となく繰り返されたギャンブル依存症患者(夫か子供)との厳しい戦いに満身創痍になりながら、ぎりぎりの日々を生きていく中で生まれた言葉でした。小説よりも生々しく想像を絶する日常が語られました。

もちろん会で話されたことは口外しない約束ですから、具体的に記すことはしませんが、愛する者に裏切られ続けた日々を参加者が語ります。家計を支えるために必死で働いたお金を夫に持ち出されないよう常に警戒する妻、出ていったままいつ帰ってくるか分からぬ子を待ち続ける母親、お金を使い込んだ我が子を嫁に詫びる姑。率直に切々と伝える発言者に黙って頭を下げるしかありません。もちろん他人ごとではないから私も参加させていただいているのですが、我が子のギャンブル依存症が発覚し、私の苦しみはスタートしたばかりでした。これからの道のりの暗さを思って息が苦しくなりました。

いわゆる地獄の苦しみの中でも、この会には何か静かさと温かさと薄明るさがありました。初めての私をそのまま静かに受け入れてくれ、参加者のどんなに凄惨な話でもそういう事もあるよねと受け入れてくれる温かさがありました。何度裏切られて苦しんでそれでも生き続けていくんだよという覚悟もありました。参加者たちの人生は哲学とも宗教とも違う、ギャンブル依存症とかかわる中で身に付けた真実、人生観、深み、すごみがありました。このすごみ、真実の重さが救いにつながっていると気づきました。

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【ギャンブル依存症 家族の会】死ねば解放される!?

ところが何回か参加させてもらいながら、会の価値を理解しながらも私は通うことを止めてしまいました。私は到底そこまでたどり着けない、まだまだ浅くて上滑りしていて、慌てるばかりだったことが一つの理由です。KIN(兄)同様まだギャンブル依存症を受け入れられない上に、先輩たちの強烈な体験まで聞きとめる力がなかったのだと思います。温かな会の雰囲気の中で新参者の私は衝撃で胸が詰まりながらも、皆さん方の静けさを真似して恐怖と不安をこらえていました。

家族の会で語られる言葉の中でどうしても私が呑み込めなかった言葉がありました。ギャンブル依存症の母親の「この子が死ねばいいと思います。そうなった時ようやく安心できます。」無表情にそう言われた時の私の衝撃。おそらく産まれた時は時は自分の命に代えても守ろうとした子を「死ねばいい」とまで言わせたギャンブル依存症のむごさ、死ななければ解放されない骨の髄まで犯すギャンブル依存症の執拗さに驚愕しました。

でも私はどんなにギャンブル依存症に苦しんでも「死ねばいい」と言いたくないとその時思ったのです。どのような苦労をされたのか、私には想像もできないほどの辛酸がそう言わせていたのでしょう。この重すぎる言葉が何度も何度も私の中で繰り返されて、その言葉と必死で戦っている自分がいました。

いつもこの会に出席した後、数日間は皆さんの言葉が私の体の中に響き続けて私の日常の見え方を変えるのですが、この言葉はずっと心の底に沈んでいてそのくせ何かの拍子に浮かんできます。子供が死ななければギャンブル依存症から解放されないという意味の言葉なのでしょうが、私は「ギャンブル依存症患者は生きていてはいけないの?」と反発を覚えたのです。一人の患者KIN(兄)の中にギャンブル依存症の部分とそうではない部分があって、そうではない部分もなくなってしまったらどれほど悲しかろうと思ったのです。

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私はこの言葉が怖くて通うのを止めてしまいました。というかこの言葉と戦いたくて、KIN(兄)の良い部分を守りたい、こんなに怖い言葉を聞きたくないと思いました。通い始めていたカウンセラーに「家族の会、通うのが怖いです。」と相談したら「そう思ったら、通わなくていいですよ。」という優しい言葉が返ってきて、足を向けなくなってしまいました。

【ギャンブル依存症 家族の会】世間体

もう一つの理由は近くの方が会に参加していらっしゃったことです。近くの方がいらっしゃれば連絡をとり合って励まし合ってうれしいのが普通です。ところがギャンブル依存症は違いました。これも私の至らなさですが、正直に書きます。ギャンブル依存症がご近所さんに知れたら子供に迷惑がかかる、私の職場に知れたら困ると考えてしまったのです。万一噂が広がったら取り返しがつかないと。親しげに声をかけてくださったその方には本当に申し訳ないのですが、あなたの存在が怖かったのです。あなたから地元に会社に知れたらと怖かったのです。車で1時間、日常生活から切り離された夜の病院の特別な空間と思っていた場所が突然日常とつながってしまった恐怖です。覚悟の固まらない出来損ないの参加者の私でした。

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暖かくて力強い家族の会に親の私が通い続けていたら息子はギャンブル依存症から抜け出せていたのでしょうか。でもあの時は必死で色々考えて止めてしまいました。

次回からは専門医からのお話をお伝えします。

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