【ギャンブル】回復のために医師から学ぶこと
こんにちは、KIN(兄)、GIN(弟)の母です。
家族の会は参加者の現状報告の後、専門医からミニ講義を受けることができました。家族たちの辛く厳しい話の後、先生の講義は直ぐに解決につながることばかりではありませんが、光の方向を指し示してくださいました。現状への問題提議であり、明日から頑張る力を分けてもらえるものでした。
常に会に参加した人数分の資料を配布してくださいました。長く続くこの会に常に資料を用意し続けるためには数多くの文献に目を通し、素人にも分かりやすい物を選んで用意する必要があります。おかげで最先端の資料で様々な角度からギャンブル依存症への理解を深めるお話が聞けました。
頭の下がる行為を長く続けてくださっているのです。社会の片隅でひっそりとこの行為で救われる人たちが確かにいます。ギャンブル依存症は声を大にして言いにくい事なので目立つことが少ないのですが、一体何人の命、魂を救ってこられたことだろうと思います。
以下に伺った講義の概略を私なりに紹介させてください。
【ギャンブル】家族の心得【聞き上手になる】
依存症者は自己表現が得意でない人が多い。まして叱られることが増えて内にこもりがちになる。ストレスが溜まり、そのストレスが依存行動へと走らせる要因となる。もっと家族は聞き役に徹しろ。
1.アドバイスはいらない
話している相手は何を求めているか? アドバイスも教えもいらない。ただ話を聞いてほしい、共感してほしいのだ。
2.言葉に秘められた感情が大切
「どっちがいいと思う?」=迷っていて決めかねているんだね。
「もう死にたい。」=死にたくなるほど辛い気持ちなんだね。
言葉の中に感情がある。相手の気持ちを大切にしながら話を聞き、理解するように努める。
3.まずは受け止めてから
相手が理解してくれていると思って話している時に、相手から反対されたらショックが大きい。反対意見でもまずは相手の意見を受け止めてから考えを伝える。
「違うよ。」→「あなたはそう思っているんだね。分かったよ。でも私はこう思うよ。」
【ギャンブル】家族の心得【聞く力を付けろ】
あまり違いが分からないかもしれないほどの言い回しの違いが、受け止める側からしたら大きな違いに感じるものです。ところが家庭の中にはそれぞれが長い間に渡って培ってきた家庭の中の役割があって、その役割の中でしか接していないことがあります。慌ただしいくざっくりとした毎日、まして子供への声の掛け方なんて気にしたこともなかった親の私でした。
KIN(兄)もGIN(弟)も元気な男の子、「急げー!」「美味しかったね。」「喧嘩するな!」「うるさい!静かに」「風呂~」こんな雑な言葉でほぼ日常が回っていました。何とか子供のパワーに対抗しようと必死で、自分の言葉遣いに気を回す発想そのものがありませんでした。それでもKIN(兄)もGIN(弟)もかわいくてかわいくて、大切な日常生活が積み重ねられていたのです。それがギャンブル依存症が発覚するや否や、めちゃくちゃな毎日に変わってしまったのです。
KIN(兄)の行動が暗く不可解なものになり、家族はKIN(兄)に何と声を掛けたらいいか分からなくなり、一気に今までの日常を喪失したのです。心に浮かぶのは不安と懐疑と不信です。いかにギャンブルから離れさせるか、監視できるか、という今思えばできないことを探し求めて苦しんでいました。
しかし私にできる事ではありませんでした。本人がギャンブル依存症を認め、止める決意を固めて、行動に移していかなければ前に進めない事でした。本人の気持ちを聞く事、それがスタートです。
先生は聞き上手になりなさい
今更ながら少しづつ少しづつ変えていけたらいいなぁと思い続けている毎日です。聴く事の大切さを肝に銘じたいと思います。よく口は一つ、耳は二つと言います。じぶんの言葉を発する器官よりも相手の言葉を聞くための器官の方が多いのは聞くことの大切さからだと聞かされていましたが、全く実践されていませんでした。特に家庭内では。相変わらずKIN(兄)に「さっき言ったばかりのに何にも聞いちゃあいない。」と言われて「確かに」と納得してしまうので道は遠いのですが、少しづつ少しづつ。






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